ネットショップを作ることをゴールにしない。
実際は作ってからがスタートで売る戦いが始まる

  • 2023.02.01
  • 2023.01.29

EC・通販

今の時代、ネットで物を買うというのが当たり前になりつつあります。
ネットショップやEC、通販といった言葉を老若男女が使い、身近にありふれたになりました。

自分が初めていわゆるECサイト・ネットショップに携わったのは2000年代の前半くらいだったので、その頃と比べれば、もはや原型すら異なるといったくらいに様変わりしていて、システム的なところや技術的なところ、ユーザーの感じ方や慣れ、購入までの意識なども年代とともに進化してきています。

今でも少数派ではいますが、昔はネットで物を買うなんて、届かなかったらどうするの?なんて言われていた時代でもありましたが、今では”普通”にネットで物を買う時代へと変わりました。

しかしながら、そんなネットショップ、ECサイトを作りたい、これからネットに販路を持ちたいと考える側の考え方や意識は、なかなか変化していない点が1点あります。

ECサイトを作ればすぐ売れていくと思う人がまだ多い

これだけネットショップが当たり前となった今の時代ですから、自分たちの事業にも組み込み、1つの柱として成り立たせようというのは時代の流れでもあり当然かもしれません。

自分たちもネットショップを企業と共同運営という形ではありますが、実際に運営している側でもありますし、作ったりコンサル的なことを仕事としてしていることもあり、ネットショップを作りたい、ECサイトをオープンしたいといった相談をいただく機会があります。

ですが、意外と多くの方がネットショップをオープンしたい方は、ネットショップを魔法のように思っていて、ネットショップ・ECサイトを作りさえすれば、あとは勝手にポンポン売れていくと思ってしまっている節があります。

実際、過去にまだまだネットショップの黎明期といったような時代であればそういった事もあったという話は聞きますが、残念なことに今は令和の時代ですから、作っただけで勝手に売れていってくれるなんてことは夢物語です。

作ったら売れていくのは販路やブランドがあるところだけ

そういった作ったら売れるというケースは無い事はないのですが、そういうのはほとんどがレアケースであり、よほどリアル店舗や現実社会で知られた存在で大きく、ブランド化されていて、かつ今までネットで買えなかったところがネットショップを作った。といったようなケースくらいです。

かねてから要望や買いたいという人がいて、やっとネットで買えるようになりました。といったケースであれば、ネットショップ作りました。と言えばあとは勝手に売れていくというケースがあるかもしれません。

極端な話ですが、鬼滅の刃のような社会ブームを巻き起こした時、例えばそれが公式で独自に何かを作って販売していれば、集客に力を入れなくても勝手に売れていくというのは想像に難くありません。

とはいえこれから作るという方のほとんどは、まだ世間に知られていない状態の方が圧倒的多数のはずです。多くの人に知られた有名なショップならまだしも、世間的に無名と言えるような知名度のないショップの場合、今の時代、ネットショップを作れば勝手に売れていくというものではありません。

ネットショップを作り、色々なことをしてはじめて売れていくのです。
言い換えてみれば、ネットショップは作っても簡単には”売れない時代”になっているのです。

むしろネットショップは作っては潰れていく時代

昔と違って今ではホームページも然り、ネットショップも作るという事だけを考えたなら非常に簡単に作れますし、そういったツールが様々用意されています。

売れる・売れないを別にしたなら、今では無料や格安の料金でECサイトとしての形を作る事はできます。

BASEやSTORES.jpなどを代表に、誰もが簡単に手軽に作れる時代にはなりました。
しかしながら、これらは「作る」のが簡単になっただけで、「売る」のが簡単になっているわけではありません。

簡単に作れる。簡単に作れるといった「Easy」という単語の印象で簡単に作って簡単に売れるというイメージがありますが、あくまでも作ることがEasyなだけです。

走るのは簡単ですが、マラソンを走るのは簡単ではないと同じようなイメージです。

もちろん、BASEやSTORES.jpを使って立ち上げている方の中にはたくさん売っている方はいらっしゃいますが、そういった方は売るための努力や考えを持って色々対策して売っているわけで、ただ単に作ったから売れたわけではありません。

一方で、じゃぁネットショップはもう遅いの?売れないの?というとそんなことはありません。

飲食店などと一緒で、どれだけ後発組であったとしても、きちんと戦略を立ててきちんと運営をすればそれに見合った売上げがあがってきます。

ネットショップを作る事をゴールにしない

これはネットショップに限った話ではなく、ホームページやランディングページなどWeb制作系でも全く同じことが言えるのですが、作る事を目的としないです。

以前の記事にもホームページを何のために作るのか?というコンテンツを作りましたが、同じで、ネットショップを作ることを目的にしてはいけないのです。

多くの人が、ネットショップを作る事を目的としてしまっているケースが目立ちます。

作成はスタートラインに立ったにすぎない

ネットショップは、作ってはじめてスタートラインに立てるといっても過言ではありません。

自分はよくネットショップをマラソンに立てて説明する事があるのですが、イメージとしてはこれが一番伝わりやすいのではと考えています。

ネットショップを作るという事は、これから始まる42.195kmのマラソンのスタートラインに立つということにしか過ぎません。

練習だったり、誰が他に走るのか、そもそも走るためのトレーニングを積んできたのか、どういうペースでどう走るのか、何も考えていなければ長い距離を完走できないのと同じで、ネットショップもそういった事を考えなければ、売れるはずがありません。

実店舗を作ってすぐ繁盛店にできるかと同じ

例えば、これが飲食店であったり、美容室やサロン、整体や物品の販売店など実店舗で考えた場合、店舗を作ったらすぐに人が来て売上げドンドン上がると思う人はほとんど思いません。

誰もが作った後が大変で、人を集めるのに苦労しているというのはよく聞く話ですし、それができず残念ながら撤退という話はしょっちゅうありますし、自分たちが住んでいる近辺でも多く店舗の入れ替わりなどは頻繁に起こっているはずです。

店舗で考えた場合はこういった考えが浸透しているのですが、なぜかネットショップに限らずホームページなども同じですが、ネットという場に変わると、なんとなく魔法の道具的なイメージがあるからなのか、システム的なところに夢見がちで期待値が高すぎるのか、作りさえすれば…と思ってしまう方が多い実情があります。

昔の会社員時代に、小さなショッピングモールを運営している会社で働いていた際、モールに出店する前のオーナー様や店長様と色々お話をしていると、かなりの割合で、「だってネットショップは出せばあとは自動販売機みたいに勝手に売れていくんでしょ?」といったような話はしょっちゅうでした。

ネットは24時間働く疲れ知らずの営業マン、といった言葉が一人歩きしすぎて、そういうイメージになったのかもしれませんが、正直な意見を言えば、それはあくまでも人が来て申込みが日々入るようなサイトやネットショップだから言える事であって、立ち上げ時期ではそういった事はまずあり得ないというのを知っておきましょう。

ネットショップは作ってからこそが勝負

ネットショップという単語が世に出始めた頃ならまだ先行者利益として売れました。
その頃は、ネットで探せばそこしかないという時代であったからこそ、競合も少なく適性価格であれば放って置いても売れたかもしれません。

実際、黎明期の頃は勝手に売れたという話もよく聞きましたし自分も経験しました。
しかしながら、今ではモールに出店していない店だけでも、ちょっと検索しただけで競合ひしめく市場になっています。

そこにAmazonや楽天市場内にあるショップなども考えていけば、自分たちが扱おうとしている商材の膨大なライバル企業・競合するショップがあるのがわかるはずです。

よほどの完全独占商材というものであれば良いかもしれませんが、そういったケースはほとんどなく、同じような商材や、代替できる商材を扱っている店も多数あるというのが現実です。

その中で競合はお金もかけて人もかけて、頭も使って売上げをあげようと考えて動いて、既にスタートを切っているという状態です。そんな時に、自分たちだけは作りさえすればあとは売れていくと思い描きながら運営すると、それこそ売上げはいつまでたっても「ゼロ」のままになってしまいます。

ネットショップは作っただけでは意味が無いとは言いませんが、集客力が既にあるなどでない限りは売上はずっと低空飛行が続いてしまうものですから、作ってからどうするかが勝負であり大切です。

ただし、ネットショップは作る前に勝負が決まることも

もっと厳しく言うなら、ネットショップを作る前に勝負が決まっているなんて事もありえます。

例えば、扱う商材などが最たる例です。
美容や健康食品など、ネットの事が全くわかって無い状況で、予算も少額となると、とてもじゃないですがまず太刀打ちできません。

しかしながら、ここで勝負したいという方が意外と多くいらっしゃいます。
美容系や健康系、良い商品があったんでネットで売りたいんです!という相談は過去に幾度となく受けてきました。

実際にそれがとても良い商品だったとしても、今や誰もが知るほどの超レッドオーシャン市場です。
それがどれだけ良くとも、それが良いという事を伝えるのはとても大変で、そこに色々とお金も時間もアイディアも必要になります。

ネットのあらゆる武器を使って、広告戦略もしっかり立てて小規模なりに頑張ってこそ戦えるジャンルです。

良い健康系や美容系の商品があるので、100万くらいでネットショップ作って売って行きたいです!という相談が実際に結構寄せられたりするのですが、まずうまくいく事は無く辞めた方が良いですと助言はするのですが、結局どこかの制作業者に丸め込まれ、作ることだけにお金取られて悲しい目に合います。

また同様に、何でも屋さんのようなショップは今や大企業でないと太刀打ちできないくらいに厳しいジャンルになってますし、今から作ってもかなり厳しいです。

これらは無理というわけではありませんが、よほど覚悟と不退転の決意くらいがないとかなり無理と言わざるを得ません。ネットショップは作る前から、既に勝敗が決まってしまう危険性もあるので、そういったところは注意が必要かもしれません。

とにもかくにも頭を使わなければ売れない

これからネットショップをはじめようかな。はじめたいな。と思っている方で、こういった作ればOKといった類の考えを持っている方はぜひ注意していただきたいです。

こういう人ほど、真摯に厳しいですよ。もっと考えた方がいいですよ。という意見には耳を傾けず、安易に良いですね!やりましょう!作りましょう!という変な業者の声に耳を傾けてしまいます。

そういった方はだいたい数ヶ月後くらいには、制作費でお金取られて作ったのに全然売れない…という結末に向かいます。実際過去、そういった方は幾人も自分自身見てきましたし、作ったけど売れなくてどうしたら良いでしょうか?と再度問い合わせをされる方も多くいらっしゃいます。

相談があると言って、それは難しいですよ。厳しいですよ。練り直しましょう。という話をしていたら、突然音信不通になってしばらくして、作ったんですけど売れないんです。。。という相談が来たりなどもありました。

どうやって知ってもらうか、どうやって見てもらうか、どうやって売っていくか、ネットショップの運営者は日々そういう事を考えて運営をしています。「出せば売れる」と今も思っている人は、改めないとかなりの確率でネットショップが失敗に終わってしまいますので、逆に出すのを辞めた方がいいとさえ言えるかもしれません。

甘い考えを持たず、しっかり厳しく運営出来る方がネットショップの構築をして運用していくようにしましょう。

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