自分たちのサイトやサービス名の付け方
今の時代は検索からの集客を考えて付けるべき
- 2023.04.04
ビジネスをしていくにおいて、特に今のネット時代であれば、この名前というのは実はとても大切な要素になってきます。しかしながら、そのことを知らないままに自由に好きな名前を付けて始めるという方が非常に多くいらっしゃいます。
もちろん、自分たちのサービス、サイトのためそれも1つの考え方として良いという面もありますが、検索からの集客という点を考えると、どういう名前を付けるのかということだけで、大きなアクセス数の違いを生んでしまうことにもなりかねません。
今回は、そんな特にネット系のWebサイトやサービス名の名前の付け方についてまとめてみました。
名前の付け方次第で、集客力が変わる事もある
名前というのは、付け方は人によって様々です。
自分の好きな単語を使う方もいれば、自分の名前を付けたりもじったものを使ったりといったところで付ける方もいます。
もちろん自分たちのサイト、サービスになるので商標の問題など法的なところをしっかりとクリアしていれば、好きに付けて良いのは間違いないのですが、今のネット時代ということを考えた場合、何も考えずに好きに名前を付けるというのは非常に勿体ないのです。
実はこのネーミングが集客力に影響を及ぼすという事もあるのを知っていれば、集客のことを考慮した名前の付け方を考える事ができるのです。
今のネット時代、検索される事を考慮に入れておく
今の時代、一家に一台というレベルではなく、1人に1台というスピードで、パソコン、スマホといったものが普及している時代です。このブログを見ているということは、少なくとも実際にパソコンもしくはスマホで見ているという事で、同じようにほとんどの人が持っています。
そして、これだけパソコン・スマホが普及した今だからこそ、何かわからない事があったり、調べたい事があった時、多くの人はGoogleなどの検索を使って調べています。
もちろん、SNSでも調べる事ができたりしていますが、それでも多くの人は検索エンジンで何かを調べるという行為を日々行っています。
最近ではチャット系のAI関連なども続々登場してはいますが、一般ユーザーが使うレベルにまで普及するにはまだまだ先ですし、多少競合するところはあっても、検索するという事が無くなるということは現状見ている限りはまず無さそうです。
そうなると、このユーザーに検索されるとき、サービスやサイト名の付け方次第で検索結果に表示されやすいか、されにくいのかが変わるという事になります。
今やお気に入りではなく固有名詞も調べてアクセスする時代
このサービス名が検索される際にどれくらい大事かというデータとして、ITmediaのサイトに掲載されている「23年1月時点日本で最もGoogle検索されたキーワード」という記事を見るとよくわかります。
1位:youtube
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2301/24/news096.html
2位:天気
3位:ヤフー
4位:Amazon
5位:ラーメン
6位:yahoo
7位:ユーチューブ
8位:翻訳
9位:ニュース
10位:レストラン
という結果になっています。
見て分かる通り、1位、3位、4位、6位、7位と実に半分、そして上位の多くが、固有名詞でありサービス名で調べられているのです。
昔はよくブラウザにお気に入り登録をして、そこからアクセスするという時代でありましたが、今ではお気に入りを使うのではなく、検索エンジンで、サービス名を調べてアクセスするという流れが一般的になっているという証でもあります。
検索しにくいサービス名は、検索しても出てこない可能性
上記のとおり、ユーザーは何か調べる時、サービス名なども検索をして調べる時代です。ということは、裏を返せば、サービス名の付け方次第で、この検索のされやすさ、結果への出やすさに大きな影響を与えるというのは考えればすぐわかることでもあります。
最初に述べていた通り、サービス名の付け方というのは自分たちのサービスであれば自由ではあります。しかしながら、その付け方を間違ってしまうと、せっかくサービス名などが認知されていたとしても、検索しても出てこないという結果になってしまう恐れがあるのです。
だからこそ、サービス名を付ける時というのは、しっかりとこの検索されることを考えて付ける必要も出てきます。
サイト名やサービス名を付ける前にしておくべきこと
サイト名やサービス名を好きに付けてしまうと、検索された時のデメリットが生じる可能性はあるというのはご理解いただけたかと思います。
しかし、ここまで読んだ方であれば、そうは言いつつも、実際にサービス名を付ける時に検索される事を考えるという場合、どういう事を気をつけてサービス名を検討すれば良いのかと疑問が出てくるかと思いますので、いただきがクライアント様によくコンサルなどでお伝えしている内容を簡単にまとめておきたいと思います。
検索した時に何が出てくるかは見ておく
何より大切なのは、まず付けようとしているサイト名やサービス名が、実際に検索したときにどういう検索結果として表示されるかです。既に名前を付けてサービスやサイトを公開している状態であれば、実際に検索してみればわかりますし、まだ未公開でも事前に調べることはできます。
サイト名やサービス名は一度付けてしまうとそう簡単に変える事はできないので、既に付けていて検索しても出てこないという場合は、また別の話として対策が必要になってくるのでここでは割愛しますが、これから付ける名前を考えている場合は、まず実際に検索してチェックしてみることが大切です。
自分たちのサイト名・サービス名であれば検索したら当然出てくるのでは?と思うかもしれませんが、付け方次第では、出てこない、出てきにくい、出てきたとしても検索結果の下の方になってしまうという可能性があるのです。
例えば商標などの問題は無かったとしても、同じようなサイト名が既に公開されているというケースもありますし、似た名前でもっと巨大なサービスがあったというケースもあります。
自分が付けようとしているサイト名やサービス名があれば調べてみながら、下記のどういうサイト名やサービス名を考慮すると良いかというのを考えてチェックしておきましょう。
「検索しやすいか」が大前提となってくる
これから検索される事を考えたサイト名・サービス名を付ける時のチェックポイントを色々解説していきますが、全てに通じる事が、この「検索しやすいか」になります。
自分が検索する場合を想像して考えてみればわかりますが、検索というのは何かしらの労力を使います。Googleの検索窓などに調べたいキーワードを打ち込んで、検索を行います。
たったこれだけの作業ですが、今の時代この作業すら億劫だと思われるほどで、検索しにくいものはどんどん面倒くさいといったことから検索されにくくなったりしますので、この「検索しやすいか」が大事という事をしっかり覚えておきましょう。
それらを踏まえた上で、これから解説しているサイト名やサービス名を付ける時のチェックポイント的な注意点を見ていくようにしましょう。
英語などのスペルより日本語で付けた方が良い
サイト名やサービス名は商標など法的な問題をクリアしていれば、自由に付ける事は可能になりますので、日本語から英語、フランス語やイタリア語など様々な名前やスペルでのネーミングが可能になります。
しかしながら、外国語のサイト名やサービス名などは見た目的に格好良い感じがする反面、読めなかったりするというデメリットもあります。
検索をするということは、当然ですがそのワードを理解して打ち込む必要があります。
例えば、フランス語で何かのサイト名やサービス名を付けた時、それが誰でも読む事ができ間違えずに検索できるのかという事を考えなければいけません。
例えば、これはよくクライアントに例を出す際に用いるのですが、東京で毎年開かれる「サロン・デュ・ショコラ」という超一大イベントがあります。これは弊社がサイト名やサービス名を考える時の例として非常に多く用いさせていただいてるのですが、今回もここでは例として使わせていただきます。
このイベントは今や知名度も抜群で多くの人に知られて人気のイベントですが、例えばこれから始めるサービスやサイト名などが「SALON DU CHOCOLAT」と付けていたら、果たしてサイトに訪れた人はサイト名やサービス名を覚えられるのかという懸念が生まれます。
サロンデチョコ、と微妙に異なる名前で覚える人がいるかもしれませんし、そもそも読めないと思う人もいるかもしれません。そして当然、読み方がわからなければ、サイト名やサービス名を覚えてもらうことはできませんし、その名前で検索するという方もいません。
サロン・デュ・ショコラのように多くの人に知られているのであれば、あまり気にしなくても良いのですが、そういうケースは稀で、まだ誰も知らないサイト、サービスで、これから作ったり公開するという場合は、できれば日本語でわかりやすい名前の方が間違えにくく、何より「検索しやすい」はずです。
外国語系の名前を使う場合はカタカナ読みにする
上記のように、英語やフランス語、イタリア語といった外国語の単語などをサイト名・サービス名に用いる場合は、スペルを書くのではなく、カタカナに置き換えておけば、誰もが読み間違える事はありません。
スペルの方が非常にかっこよく見栄えもよくなりがちですが、SALON DU CHOCOLATのように、パッと見て間違えずに表記をカタカナ表記にできる人はそう多くはありません。
それであれば、サロン・デュ・ショコラと表記しておいた方が、パッと見た時にサイト名がわかりますし、当然検索しやすくなります。
日本語の名前でも、誰が見ても読めるかが大事
英語などのスペルよりも日本語などカタカナの名前が大事と書いてきましたが、日本語系の名前なら何でも良いかというと当然そんな事はありません。
- 難しい漢字を使っていて読めない、読みにくい
- 振り仮名のありなしで複数語句がある(引っ越し・引越、)
- 発音した時の振り仮名が複数ある(バとヴァなど)
バを使うより、ヴァと書いた方がなんとなく本場感というか格好良さなどがあるかもしれませんが、人によっては、そもそも「ヴァ」をどうやったら出せるか知らないという人も多いですし、サイト名やサービス名によっては、バとヴァで検索結果が大きく変わるといった可能性もゼロではありません。
同じように、「イ」や「エ」などは、「ィ」「ェ」など小文字なったりする場合があります。ウイスキーとウィスキー、ウエディングドレスとウェディングドレスなどのように、意味は同じなのに人によってばらけてしまうようなのは避けられるなら避けた方が無難です。
誰が見ても読めない漢字などは避け、極論、10人が見たら10人が同じ読み方・書き方をするのが良く、検索時に間違ってしまったり異なる検索をされてしまうものは避けた方が無難です。最初に記載したように、「検索しやすいか」が大切なのです。
短く読みやすくても抽象的なものや一般名称的なものは避ける
少し前に、飲食店で「俺の○○」というのが一時ブームになりました。
もちろんあそこまで人気になっていけば、俺の○○と検索してもそこが表示されるのですが、新規サイトやサービスであればそうはいきません。
例えばですけど、翻訳サービスを立ち上げようとしていた時、「俺の翻訳」というサイト名を付けようとしたら、サイト名なのか、俺 を英語に翻訳したら何というかと調べているのかわからなくなってしまいます。
同じように、例えば何かのサイトやサービスを作った時、「オーロラ」なんて名前を付けた場合も、既にもともとある意味が存在しているので、そこに割って入っていくのはとてもじゃないですが難しすぎることになります。
短く読みやすいもので検索しやすいものが大切ではありますが、逆に誰でも使えるものや意味が他にあるようなものなどは避けるようにしましょう。
同音異義語が多数あるような単語は避ける
当然ですが、短かろうが読みやすかろうが、同じ言葉で様々な意味を表すような単語をサイト名やサービス名にするのは避けましょう。
これもよく代表例に出されやすいのが、「ワンピース」などになります。
今では誰もが知る日本を代表する漫画・アニメのワンピースもあれば、女性のアパレルとしてのワンピースも存在しています。
同じように、「バイオ」という単語なども、生物学的なバイオもあれば、パソコンのバイオ、そしてゲームのバイオといったように、全く同じ単語でも、様々な意味を持つような単語が存在します。
実際にはあまりないことかもしれませんが、そういった同音異義語があるものは使う際には注意する必要があります。
長すぎるサイト名やサービス名は検索しにくい
名前が仮にカタカナ表記でわかりやすく誰が見ても読めるものだとしても、その名前が長すぎたら、実際に検索しようと思った時、長すぎて面倒くさくなってしまいますし、タイプピングや、フリック入力で間違えて検索してしまう可能性も出てきます。
人気で著名で多くの人に知られているものであれば、少し間違えたとしても、表示してくれる事も多いですし、もしかして?とGoogleがこれが正式名称ですよ。的に表示してくれますが、新しい独自のサイト名やサービス名の場合はそういった事はしてくれず、もしかしたらサイトにアクセスできない可能性もでてきます。
そのため、文字数が長すぎるとその分だけタイピングやフリック入力に労力がかかり、特にスマホの場合は1文字1文字をフリック入力などでPCよりも時間がかかりがちですから、長い名前は検索に向かないとも言えます。
理想は4文字以内、できれば6~7文字以内にはおさめたい
短い名前が理想とはいえ、サイト名やサービス名は他と被ってしまっては意味がありませんし、中傷的すぎる名前は避けなければならず、どうしても候補が限られてしまいがちです。
特に短い名前になればなるほど、既にサービス名やサイト名としては他で使われていたりといった事もありますので、ある程度は妥協しつつ、ネーミングと文字数をうまくバランスを取って付けていくというのがおすすめです。
見出しにもした通り、自分がいつもお伝えしているのは、4文字以内で付けれたら理想的で、それが難しければ6文字以内までにはおさめましょう。といつもお伝えしています。
実際よく最初に例で提示していたITmediaさんの記事の検索ワードもそうですし、今のネット社会で評判のものの多くは、ほとんど短い名前が主流です。
仮に長くても、略称が定番化するようなものであれば問題ない
できれば6~7文字以内にはおさめるのが理想と記載しましたが、仮に長い名前だったとしても、そこに略称が付けられるのであれば、そちらが主流になっていけそうであれば、問題ないかもしれません。
例えばゲームなどでは、これも一昔前に一時代を築いたものとして、「パズル&ドラゴンズ」や「モンスターストライク」などがありますが、これも多くの人は「パズドラ」「モンスト」と呼びますし、誰もが知るあのアニメの「ポケットモンスター」なども、「ポケモン」と略称の方が使われて知られていたりします。
そういった略称が主流といけるものであれば、長くても検索されやすいという流れは作る事はできますが、とはいえ、できれば略称などではなくメインの名前がしっかり文字数に収まっているのが理想ではあります。
長いサイト名・サービス名はタイトルがそれだけで埋まる
文字数が長いことの弊害は、検索結果に表示される際、タイトルと要約が表示されますが、このタイトルというのは当然ながら文字数がGoogle側によって決められていて、好きな長さを表示できるわけではありません。
そのため、サイト名やサービス名が長ければ長い程、他の言葉を使ってユーザーに知らせる事ができなくなってしまいます。
もしタイトルが30文字入りますよ。という場合、4文字のタイトルであれば、セパレート文字(|や-)などを除けば、25文字が入りますが、もしサイト名が12文字などの長い場合、残りは16文字くらいしかなくなってしまいます。
そもそもタイトルはSEOにおいても重要なポイント
このタイトルというのは、SEOにおいては非常に重要な箇所になります。
多くのSEOに携わる人間は、このタイトルにどういうキーワードを入れて、ユーザーに視認してもらいやすくクリックしてもらいやすいかというのを考えていきます。
しかしながら、先ほど書いたようにタイトルには文字数の制限があります。
長いサイト名やサービス名の場合、そもそもタイトルの長さがネックになって、キーワードをあまり入れられない、もしくはキーワードを入れてもただ羅列のようになりクリックしやすいタイトルが作れないといった弊害などが生まれる場合もあります。
サイト名やサービス名は短いに越した事はありません。
その他細かいチェックポイント
実際は上記のところをしっかり考えていけば、「検索からの集客」という点で問題になるという事はないかと思います。運営が長くなればなるほど、サイト名やサービス名というのは認知度が上がり、その名前で調べられる機会というのは増えていくので、しっかり考えてサイト名・サービス名を付けましょう。
あとは最後に少し細かいところになるところを軽く触れておきたいと思います。
ドメインやSNSなどのアカウント系に問題ないかチェックしておく
サイト名やサービス名が決まり、いざそれでいくぞと準備していったにもかかわらず、ドメインが空いてなかったというケースは少なからずあります。
そもそもドメインは早い者勝ちのものになりますので、多くの人が思いつくようなものというのは既に取られている可能性が高いため、思いついたサイト名・サービス名に関するドメインがあいてなかった、TwitterやInstagramのアカウント名が使われてたといった事がないかチェックしておきましょう。
海外などの隠語やスラングになってないかも見ておくと良い
日本語では普通なのに、海外の言葉では全く別の意味を表す言葉になっているというものは多数存在します。別の意味というだけであれば良いのですが、それが全く思ってもいなかった隠語やスラングなどのあまり良い意味でない場合もあるので、そういったところは注意しておくと良いかもしれません。
特に海外向けや海外の人もターゲットに入ってくるようなサービスの場合は、その国の言葉として意味がおかしなものとして認識されたりしてないかというのは、必ず調べておいた方が良いと言えます。
まとめ
サイト名や自分たちのサービスを立ち上げるとなった際、どんな名前にするかというのは非常にワクワクするものでもあります。自分の名前を入れたり、こだわりを持って付けるという方が多いかとは思います。
もちろんそういったこだわりや意味を持たせるというのは、ストーリーとしてユーザーに伝えられることにもなるので非常に大切ですが、今のネット社会においては、検索とは切っても切れない関係にあります。
一定期間以上を運営していけば、必ずと言って良いほどにサイト名やサービス名というのは検索される回数が増えていきますし、サイト名やサービス名で検索してアクセスしてくれるユーザーというのは、非常に価値のあるユーザーで逃してしまうのは非常に勿体ないユーザーです。
しかしながら、その付けたサイト名やサービス名がわかりにくかったり、読みにくい、長すぎたりタイピングやフリック入力が大変といった場合は、せっかく調べようとしているユーザーを逃してしまうことになりかねません。
こだわりや意味を持たせながらも、しっかりと検索されやすいサイト名・サービス名を付けていくことを心がけていきましょう。